倉庫面積別に見る|どれくらい保管できる?用途に応じた倉庫計画のポイント

倉庫を新設・リニューアルする際、多くの企業担当者が直面する疑問のひとつが、
「何㎡の倉庫で、どのくらいのモノが保管できるのか?」という点です。
倉庫の保管力は、**面積だけでなく天井高・ラック配置・保管物の種類(パレット・バラ・温度帯など)**に大きく左右されます。この記事では、建設マネジメント(CM方式)を手がける専門会社の視点から、面積別の保管目安と計画時のポイントをわかりやすく解説します。
倉庫面積と保管容量の基本的な関係
倉庫の保管効率を語る上で重要なのが「坪効率(坪あたり何パレット収納できるか)」です。
一般的な例を示すと、以下のような目安になります。
面積(㎡) | 坪数 | 保管可能なパレット数(※目安) |
---|---|---|
約100㎡ | 約30坪 | 約50~80パレット |
約300㎡ | 約90坪 | 約200~300パレット |
約500㎡ | 約150坪 | 約400~600パレット |
約1,000㎡ | 約300坪 | 約900~1,200パレット |
※上記は天井高5~6m、2段ラック利用、常温倉庫を想定した場合です。
冷蔵・冷凍倉庫、重量物・長物保管などの場合はこの限りではありません。
保管効率に影響する要素
面積だけでなく、保管効率を決める要素は複数あります。
1. 天井高さ(有効高さ)
天井が高ければ高いほどラックの段数を増やして縦空間を有効活用できます。
一般的な常温倉庫であれば、5.5m~6.5mの天井高があれば2~3段ラックの導入が可能です。
2. 保管方式の違い
保管方式 | 特徴 | 保管効率 |
---|---|---|
平置き | 移動しやすいが面積を取る | 低い |
パレット保管 | フォークリフトで効率化 | 中程度 |
自動ラック | 高密度・高効率 | 高い(初期費用高) |
自動倉庫や可動ラックを導入すれば、同じ面積でも2倍以上の保管力を持つ場合もあります。
3. 通路幅・レイアウト設計
通路幅は作業性・安全性を確保しつつも、無駄を最小化することがポイントです。
一般的に、フォークリフト作業がある場合は3.0~3.5mの通路幅が必要です。
面積別でよくある用途と保管内容の例
面積規模 | 主な用途例 | 保管物 |
---|---|---|
~100㎡ | 小規模事業者の予備保管、EC商品の一時在庫 | 段ボール、小物 |
100~300㎡ | 地方中小企業の中継拠点、地域配送センター | パレット品、雑貨 |
300~800㎡ | 製造業の部品倉庫、通販物流センター | 梱包品、加工部品 |
1,000㎡~ | 複数拠点配送型、3PL拠点 | 家電、飲料、パレット品 |
温度帯管理が必要な冷蔵・冷凍品、医薬・化粧品などの特殊物品は、専用仕様が必要です。
倉庫計画は「面積」だけでなく「動線設計」も重要
保管面積だけでなく、搬出入の効率、作業導線、将来的な拡張性まで考慮した設計が重要です。
コンストラクション・マネジメント(CM)方式を採用すれば、以下のような利点があります。
レイアウト初期段階からの最適化提案
物流動線に基づくゾーニング計画
業者ごとの工事コストの透明化と比較
冷暖房・自動化設備の導入提案
目的に合った面積選定と専門家の伴走が成功の鍵
倉庫の面積は、ただ「広ければいい」というわけではありません。
荷物の種類、取り扱い頻度、拡張計画、設備導入などを踏まえたうえで、必要十分な面積と構造を選定することが大切です。
当社では、中小企業様向けの最適な倉庫建設計画をCM方式でご提案しております。
物流倉庫、EC出荷場、冷蔵設備付き倉庫など、ご要望に応じたカスタム設計が可能です。
初期相談は無料ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
倉庫建設のプロセスでは、各段階での効率的なコスト管理と品質確保が鍵となります。弊社のコンストラクション・マネジメント方式を通じ、コスト削減と高品質な倉庫建設を提供することを目指しています。倉庫建設に関するご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。