冷蔵倉庫の建設費用はいくらかかる?

冷蔵倉庫は生鮮食品・医薬品・バイオ製品などの品質保持に欠かせない施設であり、通常の倉庫と比べて高度な断熱・冷却設備が必要なため、建設費用もそれなりにかかります。
本記事では、冷蔵倉庫の建設を検討中の法人様に向けて、坪単価の目安から仕様ごとの費用構成、コストを抑える設計のポイントまでをわかりやすく解説します。

冷蔵倉庫の建設費用の目安

規模・用途坪単価の目安特徴
小規模(30~100坪)約80〜120万円/坪店舗併設型・物流拠点の一角などに多い
中規模(100~300坪)約70〜110万円/坪地域配送拠点・中継センター向け
大規模(300坪以上)約60〜100万円/坪大手食品工場・広域物流センター向け

※上記は構造:鉄骨造(S造)、断熱・冷却設備込み、内装・付帯工事含む概算です。
※地域の施工単価や設備仕様によって変動します。

建設費用を構成する主な項目

1. 建物本体工事
  • 基礎工事・鉄骨フレーム・屋根・外壁など

  • 冷蔵倉庫では**断熱パネル(硬質ウレタン等)**の使用が一般倉庫より多く、コストが上がりやすい

2. 冷却・空調設備
  • プレハブ冷蔵庫ユニット/冷媒配管/室外機など

  • 温度帯によって費用が大きく異なる(例:冷蔵0~10℃、冷凍-20℃以下)

3. 電気・給排水・衛生工事
  • 照明/電源盤/排水トラップ/除湿装置など

  • 食品衛生管理基準(HACCP)に対応する仕様が求められる場合、さらにコスト増

4. 内装・床仕上げ
  • 防滑・断熱性能のある床材を使用(断熱+防水コンクリート等)

  • 内部パーテーションやゾーニングも追加要素に

5. 外構・搬入出設備
  • フォークリフト通路/トラックバース/シャッター/庇(ひさし)など

  • 周辺の道路幅員や敷地形状によって設計難易度が変わる

冷蔵倉庫の費用を左右する3つのポイント

① 温度帯・冷却方式の違い
  • 冷蔵(0~10℃)と冷凍(-20℃以下)では設備仕様が異なる

  • 冷凍は冷却能力・断熱厚みが必要なため、坪単価が10〜20万円程度高くなる傾向

② 断熱性能・冷気漏れ対策
  • 省エネ性能の高い倉庫=長期的なランニングコスト削減

  • 扉・床・壁の熱橋対策気密性能をどう確保するかが鍵

③ 用地条件・外構設計
  • 立地によっては造成工事・排水処理設備が必要

  • 法令(建築基準法・消防法・農地転用等)によるコスト増加もあり得る

冷蔵倉庫は“建設費だけ”で判断しない

冷蔵倉庫は「建てるだけ」でなく、「長期間運用することによって得られる価値」が大きい施設です。
初期投資だけでなく、冷却効率・省エネ性能・運用コスト・補助金活用を総合的に見て、計画的に進めることがコスト最適化のカギです。

まとめ

倉庫建設のプロセスでは、各段階での効率的なコスト管理と品質確保が鍵となります。弊社のコンストラクション・マネジメント方式を通じ、コスト削減と高品質な倉庫建設を提供することを目指しています。倉庫建設に関するご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。