【要注意】低温倉庫の税務調査で指摘されやすい項目TOP7|断熱・冷凍設備の計上ミスが企業リスクに直結

低温倉庫(冷蔵・冷凍倉庫)は、一般倉庫に比べて設備投資額が大きく、
建物・設備の区分や減価償却の計算が複雑になるという特徴があります。

そのため、税務調査では
**「低温倉庫特有の誤分類・計上ミス」**が非常に多く、
指摘を受けると数百万円〜数千万円規模の追徴課税につながるケースもあります。

本記事では、建設マネジメント・倉庫税務の専門家視点から
低温倉庫の税務調査で特に指摘されやすい項目TOP7
わかりやすく解説します。

1. 建物と設備の誤分類(最も多い指摘項目)

低温倉庫で最も多い指摘が
「建物(非移動資産)」と「設備(移動資産)」の区分ミスです。

▼ よくある誤り
  • 断熱パネルを“建物”として計上している

  • 冷凍機・冷却ユニットを“建物付属設備”として計上

  • 電気設備(配線・盤)を建物に一括計上

▼ 正しい区分のポイント
項目区分耐用年数
冷凍機・冷却ユニット設備10〜13年
断熱パネル設備15年
冷蔵庫内配管・電気設備設備6〜10年
建物本体(躯体)建物S造19年/RC造50年

誤分類は追徴課税の典型例であり、調査官が最初に確認する部分です。

2. 冷凍機・冷却設備の耐用年数の誤認

低温倉庫は冷却設備の性能が企業の収益に直結しますが、
耐用年数の誤設定が非常に多いです。

▼ よくある指摘
  • 冷凍機を15年以上で償却している

  • 制御盤・センサー類を建物扱いにしている

  • ユニット更新時の費用を“修繕費”に計上

▼ 正しい扱い
  • 冷却ユニット:10〜13年償却(設備扱い)

  • 制御システム:5年(無形資産含む)

  • 大型交換工事:資本的支出になる可能性高い

3. 断熱パネル(特に壁・天井)の計上ミス

税務調査で頻出する指摘のひとつ。

断熱パネルは建物の一部のように見えますが、
**本来は設備(耐用年数15年)**として扱うのが原則。

▼ 指摘されやすいケース
  • 断熱パネルを「建物(19〜50年)」で償却

  • 交換工事を“修繕費”で一括処理

断熱設備の区分ミスは追徴額が大きくなりやすいため、
調査官が特に重視するポイントです。

4. 電力設備(高圧受電・配線)の誤分類

低温倉庫は
一般倉庫に比べ3〜5倍の電力消費が必要で、
専用電力設備の設置が必須です。

▼ 典型的な誤り
  • 受変電設備を「建物本体」に計上

  • 冷蔵庫内の電気配線を建物に含める

  • 電力容量増設を修繕費に処理

▼ 正しい扱い
  • 高圧受電設備:設備(耐用年数 15年)

  • 冷蔵庫内配線:設備(6〜10年)

  • 電力容量増設:資本的支出として複数年償却

5. 冷蔵・冷凍設備の修繕費計上の誤り

低温倉庫では、設備更新や不具合修理が頻繁に発生します。

しかし、修繕費として計上できるか/資本的支出となるかの判断が曖昧なケースが多いです。

▼ 修繕費で認められやすい例
  • 部品交換

  • 冷媒補充

  • 劣化部品の軽微な修理

▼ 資本的支出と判断されやすい例
  • 冷凍ユニットの総入れ替え

  • 断熱材の全面交換

  • 電気盤の大規模更新

  • 性能向上(容量アップ)を伴う工事

税務調査では「どこまでが修繕か」が厳しく確認されます。

6. 温湿度管理システム(IT設備)の計上ミス

低温倉庫では、温度ロギング・遠隔監視などIoT設備の導入が増加しています。

しかし、多くの企業が「ハード」「ソフト」「クラウド使用料」を正しく区分せず計上しており、
調査時に問題となるケースが多いです。

▼ 正しい税務処理
項目区分償却方法
センサー・端末設備5〜10年
ソフトウェア無形固定資産5年
クラウド使用料経費処理発生月ごと

7. 償却資産税の未申告・誤申告

低温倉庫では設備点数が非常に多く、償却資産税の申告漏れが起きやすいのが特徴。

▼ 申告漏れの例
  • 冷凍ユニット

  • 冷媒配管

  • 電気設備

  • 制御PLC

  • 温湿度センサー類

  • ローラーコンベア

償却資産税の調査では、設備台帳の整備状況を必ず確認されます。

 

8. 税務調査で問題になりやすい企業の特徴

  • 建物と設備の区分が曖昧

  • 設備台帳が存在しない、または更新されていない

  • 更新工事の領収書に“工事一式”としか記載がない

  • 修繕費/資本的支出の判断基準が社内にない

  • 冷凍設備の更新履歴を残していない

  • 補助金受給後の税務処理が不十分

  • 建設会社任せで税務区分を確認していない

低温倉庫は調査官からの注目が高く、“設備区分ミス=ほぼ必ず指摘される”という認識が必要です。

9. 指摘リスクを下げるための実務チェックリスト

✔ 建物・設備の区分表を作成し、耐用年数を明確化

✔ 冷凍機・電気設備の更新履歴を台帳に記録

✔ 工事見積を「建物」「設備」「修繕」に分解してもらう

✔ IT・IoT設備(温度管理)はソフト・ハードを区分

✔ 償却資産税は毎年棚卸し・漏れチェックを行う

✔ 税務署からの問い合わせに備えて“工事内容資料”を保管

✔ 建設会社・税理士と事前に設備区分を協議

低温倉庫の税務は専門性が高く、誤分類が最も多い領域

低温倉庫の税務調査では、以下のような設備区分・耐用年数・修繕費判断の誤りが特に多く指摘されます。

● 建物と設備の誤分類
● 冷凍設備の耐用年数誤設定
● 断熱パネルの償却方法ミス
● 電力設備の誤分類
● 修繕費/資本的支出の区分ミス
● IoT設備の計上ミス
● 償却資産税の漏れ

低温倉庫は、設備投資・維持管理コストが大きく、税務処理の差が“実質的な収益性”に大きく影響します。

倉庫を新設・改修・購入する企業は、建設計画の初期段階から
建物計画 × 設備区分 × 税務対応 を一体で検証することで、
調査指摘リスクを最小化し、キャッシュフローを改善できます。

まとめ

倉庫建設のプロセスでは、各段階での効率的なコスト管理と品質確保が鍵となります。弊社のコンストラクション・マネジメント方式を通じ、コスト削減と高品質な倉庫建設を提供することを目指しています。倉庫建設に関するご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。