準防火地域でのS造倉庫は可能か?|建築基準法と設計時のポイントを解説

都市部や市街地で倉庫を建てようとすると、計画地が「準防火地域」に指定されているケースが多く見られます。
このとき、「鉄骨造(S造)で倉庫を建てられるのか?」「耐火建築物でないとNGなのか?」といった疑問を持つ担当者も多いのではないでしょうか。

本記事では、準防火地域における倉庫建設のルールと、S造での建築が可能かどうかについて、
建設マネジメントの視点からわかりやすく解説します。

■ 準防火地域とは?

準防火地域は、火災時の延焼を防ぐために都市計画法によって定められたエリアです。
主に駅周辺や住宅密集地、商業地域の一部などに指定されており、
建築物の構造や防火性能に関して一定の基準が求められます。

■ 倉庫における構造規定(建築基準法 第61条)

建築基準法では、準防火地域内に建てる建築物の構造に関して、以下のように定めています。

建物の用途・規模必要な構造S造での対応可能性
延床面積500㎡以下、かつ平屋の倉庫防火構造でOK可能(外壁・軒裏を防火仕様に)
延床500㎡超または2階建て以上準耐火建築物または耐火建築物必要な対応が必要

つまり、延床面積が比較的小さいS造倉庫であれば、準防火地域でも建設可能です。
ただし、外壁や屋根、開口部、軒裏の防火仕様を満たす必要があります。

■ S造で準防火地域に対応する方法

S造(鉄骨造)で準防火地域の基準をクリアするには、以下のような設計・仕様上の工夫が必要です。

1. 外壁・屋根の防火認定材を使用
  • ケイカル板やALCパネル、サンドイッチパネル(防火認定あり)を使用

  • 金属サイディング+ロックウール充填なども対応可能

2. 軒裏の防火対策
  • 軒の出を少なくする(もしくは軒ゼロ設計)

  • 軒裏材に不燃・準不燃材を使用し、延焼ラインを考慮する

3. シャッター・開口部の防火仕様
  • 防火設備の認定を受けたシャッターやドアを採用

  • 延焼の恐れがある範囲に「防火戸」を設置

■ S造 vs 耐火建築物のコスト比較

S造で準防火仕様に対応する場合、一部の仕様を強化する程度で済むため、
RC造や完全な耐火建築物と比べると、建設コストを抑えることが可能です。

構造タイプ初期コスト耐火性工期
S造(準防火仕様)◎(安価)◯(仕様次第)◎(短工期)
RC造(耐火建築物)△(高価)◎(高耐火)△(長工期)

■ 建設マネジメント会社からのアドバイス

準防火地域内で倉庫を建てる際は、次の点に注意しましょう。

  • 地域ごとの条例(準防火地域の範囲・制限内容)を事前に確認

  • 延床面積や階数によって、求められる構造等級が変わるため、計画初期での整理が重要

  • S造でコストダウンを狙うなら、防火部材の選定と納まり設計に強い設計者・施工会社と連携を

S造倉庫は準防火地域でも可能、ただし仕様に注意

結論として、準防火地域でもS造倉庫は建設可能です。
ただし、条件によっては準耐火建築物以上の構造が必要となるため、設計段階での整理と行政との協議が不可欠です。

建設マネジメント会社としては、法規制の整理から構造提案、コスト比較、行政協議の補助まで一貫して対応可能です。
「S造でコストを抑えたい」「法令リスクを避けたい」とお考えの方は、ぜひご相談ください。

まとめ

倉庫建設のプロセスでは、各段階での効率的なコスト管理と品質確保が鍵となります。弊社のコンストラクション・マネジメント方式を通じ、コスト削減と高品質な倉庫建設を提供することを目指しています。倉庫建設に関するご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。