簡易倉庫と営業倉庫の違いとは?|法的定義・用途・建設条件の違いをわかりやすく解説

倉庫建設を検討する際、「簡易倉庫と営業倉庫の違いがわからない」「どちらにすべきか判断に迷う」といったご相談を多くいただきます。
両者は「モノを保管する」という共通点がありますが、法的な定義・許認可の有無・建設条件・利用目的など、実はまったく異なる性質を持っています。

本記事では、簡易倉庫と営業倉庫の違いを明確に整理し、どのようなケースでどちらを選ぶべきかを建設マネジメントの視点から解説します。

■ 簡易倉庫とは?

● 定義

「簡易倉庫」とは、テント倉庫やプレハブ倉庫など、一時的・簡易的に建設される倉庫の総称です。
保管するモノが自社の資材・商品であり、外部に貸し出す営業行為を行わない場合が多いです。

● 特徴
  • 自社の在庫・資材などの保管が主目的

  • 建築確認が不要なケースも(※面積や設置期間による)

  • 工期が短く、初期コストが安価

  • 仮設利用・短期間利用に適している

● 法的分類

用途上は「倉庫」または「物置」扱いとなり、営業許可は不要ですが、建築基準法・都市計画法の適用を受けます。

■ 営業倉庫とは?

● 定義

「営業倉庫」とは、他人から預かった貨物を保管することを業とする倉庫であり、国土交通省の「倉庫業法」に基づき登録された施設です。

● 特徴
  • 他社の商品・貨物を預かる

  • 倉庫業登録が必要(倉庫業法第3条)

  • 保管品質・安全基準・耐震・耐火構造など厳格な基準あり

  • 建築基準法・消防法・倉庫業法の全てに対応する必要あり

● 代表的な倉庫区分
  • 普通倉庫(一般貨物)

  • 冷蔵倉庫(食品・医薬品)

  • 危険物倉庫(化学製品など)

  • 水面倉庫、貯蔵槽倉庫など

■ 簡易倉庫と営業倉庫の比較表

項目簡易倉庫営業倉庫
利用目的自社物品の一時保管他社貨物の保管業務(有償)
必要な許可基本なし(確認申請が必要な場合あり)倉庫業登録が必須(国交省)
法的根拠建築基準法・都市計画法等倉庫業法+建築基準法・消防法等
建物要件簡易構造でも可耐火・耐震・温度管理・警備など基準あり
コスト安価(坪単価5〜15万円程度)高額(坪単価20〜40万円以上)
用途地域の制限比較的緩やか工業地域・準工業地域が望ましい

■ 営業倉庫に求められる具体的要件(抜粋)

倉庫業登録の際には、以下のような設備・基準を満たす必要があります。

  • 建物構造:耐火建築物、準耐火構造

  • 防犯設備:施錠・出入り管理・監視カメラ等

  • 温湿度管理:区分によっては冷蔵・空調設備の設置

  • 保険加入:寄託物の損害保険に加入

  • 坪当たり面積:登録する最低面積の基準あり(例:普通倉庫は100㎡以上など)

■ どちらを選ぶべきか?判断のポイント

ケース選択肢
自社内の資材を保管したい簡易倉庫でOK(要建築確認)
EC商品の短期在庫を自社で抱えたい小規模倉庫(簡易構造も可)
顧客の荷物を預かる事業を行いたい営業倉庫(倉庫業登録が必須)
補助金申請を活用したいZEB対応含めた正式倉庫がおすすめ

■ 建設マネジメントの視点から

「営業倉庫をやりたい」と相談をいただいても、実際には下記のような誤解が多く見られます:

  • 「簡易倉庫でも業として使える」と思っていたが、倉庫業法に違反

  • 断熱・防犯・耐震基準が満たされず登録不可

  • 用途地域が住居系で営業倉庫用途が不可

倉庫建設は建物そのものだけでなく、立地条件・法令対応・設備仕様・将来運用を総合的に判断することが重要です。

“保管する相手”によって、倉庫の種類も変わる

簡易倉庫と営業倉庫の最大の違いは、「誰の荷物を保管するのか?」にあります。

  • 自社保管=簡易倉庫でもOK(法令確認は必須)

  • 他社保管=営業倉庫として正式登録が必要

当社では、倉庫建設に関する法令調査・用途地域の確認・営業倉庫登録に向けた建築条件整理まで一括サポートいたします。
どちらを選ぶか迷われている場合も、計画初期段階からのご相談をおすすめします。

まとめ

倉庫建設のプロセスでは、各段階での効率的なコスト管理と品質確保が鍵となります。弊社のコンストラクション・マネジメント方式を通じ、コスト削減と高品質な倉庫建設を提供することを目指しています。倉庫建設に関するご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。