用途地域ごとの倉庫建設ルールと注意点|建設マネジメント会社が解説

倉庫を建設する際、最初に確認すべき重要な要素のひとつが「用途地域」です。
用途地域とは、都市計画法に基づいて定められた地域区分で、建てられる建物の種類や用途が厳格に制限されています。
「この土地に倉庫を建てられるか?」
「建てられるとしてもどんな規模・用途まで可能か?」
用途地域を正しく理解していないと、購入後に倉庫が建てられなかった…という事態も起こり得ます。
この記事では、用途地域ごとに倉庫建設が可能かどうか、その条件や注意点を、建設マネジメントの専門家の視点から解説します。
■ 用途地域とは?|都市計画法に基づく土地利用のルール
用途地域とは、都市計画法第8条に基づき、建築物の用途や規模を制限することで、住宅地・商業地・工業地などの調和ある発展を目的とした制度です。
現在、日本には以下の13種類の用途地域が存在します。
| 用途地域区分 | 概要 |
|---|---|
| 第一種低層住居専用地域〜準住居地域 | 主に住宅地としての環境を保護するエリア |
| 近隣商業地域・商業地域 | 店舗や事務所などの商業施設が立地可能 |
| 準工業地域・工業地域・工業専用地域 | 製造業・倉庫業などの事業活動が可能な地域 |
倉庫建設が可能かどうかは、この用途地域の分類によって大きく左右されます。
■ 用途地域ごとの倉庫建設可否一覧
| 用途地域 | 倉庫建設 | 注意点 |
|---|---|---|
| 第一種・第二種住居地域 | ✕ 不可 | 倉庫は原則不可(例外あり) |
| 準住居地域 | △ 条件付き可 | 一定規模以下で用途に制限あり |
| 準工業地域 | ○ 可 | 一般倉庫の建設が可能(近隣住宅との距離に配慮) |
| 工業地域 | ◎ 可 | 幅広い業種に対応可、冷凍倉庫・危険物倉庫も対応しやすい |
| 工業専用地域 | ◎ 可 | 住宅の建設は不可、完全な工業専用地 |
✅ 原則として「準工業地域」以上であれば、倉庫建設が可能です。
■ 倉庫の用途に応じた法的注意点
倉庫といっても、保管するものや用途によって、必要な手続きや法的条件は異なります。
1. 危険物倉庫
消防法の規制が厳しく、防爆構造・防火区画・立地距離の条件あり
工業専用地域が望ましい
2. 冷蔵・冷凍倉庫
大型冷凍機や冷媒の使用が前提 → 騒音・振動規制の対象となる可能性
住居地に近い準工業地域では注意
3. 物流倉庫(運送事業用)
車両の出入りが頻繁になるため、接道条件・車路幅員の確保が必要
出入り口の設計が都市計画道路と干渉しないか事前確認を
■ 土地選定時のチェックポイント
✅ 地元自治体の都市計画図で用途地域を確認
役所の都市計画課やオンラインGISで確認可能
✅ 建ぺい率・容積率の確認
どれだけの規模の倉庫が建てられるかを左右
高さ制限(斜線制限)も見落としがち
✅ インフラ整備の有無
上下水道・電気容量・光回線など、運用面に関わる整備状況を確認
■ 用途地域外での建設(市街化調整区域)の注意点
用途地域の指定がない「市街化調整区域」では、原則として建築行為が制限されており、「開発許可」や「立地適正化計画」との整合性が必要になります。
特例で農業倉庫や林業用倉庫が許可される場合あり
開発許可申請には2ヶ月以上かかることも
倉庫建設の第一歩は「土地選びと法令確認」から
倉庫を建てるには、建物設計よりも先に「その土地で本当に建てられるのか?」を見極めることが非常に重要です。
特に用途地域の誤認や確認不足は、後戻りできない大きなロスにつながります。
建設マネジメント会社として、私たちは土地選定・法令調査・設計条件の整理からトータルにサポートしています。
倉庫建設をご検討中の方は、計画初期段階からぜひご相談ください。
まとめ
倉庫建設のプロセスでは、各段階での効率的なコスト管理と品質確保が鍵となります。弊社のコンストラクション・マネジメント方式を通じ、コスト削減と高品質な倉庫建設を提供することを目指しています。倉庫建設に関するご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。


