営業倉庫の建設費と収益モデルとは?|投資額と回収期間を専門家が解説
近年、物流市場の拡大やEC需要の増加に伴い、「自社で営業倉庫を建てて、保管業を始めたい」と考える企業が増えています。
特に、製造業・卸売業・不動産業の方々から、「遊休地を活用して倉庫業に参入したい」という相談が増加中です。
ただし、営業倉庫は「建てれば貸せる」わけではなく、法令・設備要件を満たすうえで相応の投資が必要です。
本記事では、営業倉庫の建設費用と、賃貸・営業運用による収益モデルを詳しく解説します。
■ 営業倉庫とは?まずは基本をおさらい
営業倉庫とは、他社の貨物を預かって保管料を受け取る「倉庫業」を営むための施設で、国土交通省への「倉庫業登録」が必要です。
営業倉庫として機能させるためには、以下のような基準をクリアした建物が求められます。
耐火または準耐火構造
防犯設備(施錠・監視)
荷物に応じた温湿度管理
建築確認と倉庫業登録の両方が必要
最低面積要件(普通倉庫:100㎡以上など)

■ 営業倉庫の建設費目安(坪単価・構造別)
| 構造種別 | 坪単価目安(税別) | 特徴 |
|---|---|---|
| 鉄骨造(S造) | 18万~28万円/坪 | 耐久性・コストバランス良好。多くの営業倉庫で採用 |
| RC造(鉄筋コンクリート) | 25万~40万円/坪 | 防火性・断熱性に優れ、都市部や多層倉庫に最適 |
| 冷蔵倉庫(断熱構造+冷却設備) | 30万~50万円/坪 | 冷媒設備、断熱パネル、温度管理システムが必要 |
▶ 建築費シミュレーション(例)
延床500㎡(約150坪)の営業倉庫(鉄骨造)の場合:
150坪 × 坪単価23万円 = 建設費約3,450万円(税別)
加えて、次のような費用も発生します:
造成・インフラ工事費:300万〜1,000万円(敷地状況による)
設備費(LED、空調、防犯設備):200万〜500万円
倉庫業登録費用・行政手続き:50万〜100万円程度
■ 営業倉庫の収益モデル|賃貸型と運営型
営業倉庫の収益化には大きく2つの方法があります。
① 賃貸型(倉庫オーナーとして貸し出す)
企業や物流事業者に「坪単価ベース」で貸すモデル。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 想定賃料 | 約3,000〜6,000円/坪・月(立地・仕様による) |
| 年間収入 | 150坪 × 4,000円 × 12ヶ月 = 約720万円 |
| 表面利回り | 年収720万円 ÷ 投資額4,000万円 ≒ 18%(土地代別) |
※用途地域が工業・準工業であれば高稼働が期待できます。
② 自社運営型(倉庫業として収益を上げる)
自社で貨物を受託・管理し、保管料や荷役費用で収益を得るモデル。
| 収益項目 | 想定単価 |
|---|---|
| 保管料(月) | 2,000〜5,000円/パレット |
| 荷役費(入出庫) | 300〜700円/回 |
| 付帯サービス(仕分け・流通加工) | 内容により変動 |
【例】
200パレット × 3,000円 = 60万円/月(保管料)
+ 荷役収入 20万円/月
= 80万円/月 × 12ヶ月 ≒ 年間960万円の売上
→ 労務費・維持費を差し引いても、年300万〜400万円の純利益が見込める構造です。
※本数値はあくまで参考値であり、実際の収益は立地条件、市場動向、運営方法等により大きく異なる場合があります。
■ 収益性を高めるためのポイント
立地選定:インター至近・幹線道路沿いは賃料アップ
天井高・スパン設計:高積載可能=パレット単価の効率向上
倉庫区画の分割:複数テナントに小分けで貸し出しやすくなる
ZEB対応・太陽光設置:ランニングコスト削減+補助金対応
営業倉庫は「土地活用」+「物流収益化」を両立できる
営業倉庫は、単なる建物ではなく「物流インフラ」としての役割を果たす高収益不動産です。
建設費は一定かかりますが、安定収入+将来的な資産化+ESG効果を見込めることから、長期的には非常に有効な投資といえます。
当社では、営業倉庫の建設企画、収支シミュレーション、倉庫業登録支援、補助金申請まで一気通貫でサポート可能です。
事業参入・土地活用をご検討中の企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
倉庫建設のプロセスでは、各段階での効率的なコスト管理と品質確保が鍵となります。弊社のコンストラクション・マネジメント方式を通じ、コスト削減と高品質な倉庫建設を提供することを目指しています。倉庫建設に関するご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。


